特定非営利活動法人 野田塩ベコの道

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ベコの道

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今、塩の道を尋ねて歩くことは、牛馬が通るだけの狭く険しい道ながら、どんな豪雨にあっても崩れたり、流れることを知らない気骨をもっている。
人里はるかに遠く淋しい道ではあるが、より直線的で自然に逆らわぬ、庶民手づくりの道である。人と牛馬で何百年も踏みしめたニガリの効いた古道である。
尾根道、中腹、ふもと道。起伏のない谷道、低地道と見事に書き出した塩の道である。野田ベコの道をたどってみると、

1、野田−小峠−白石峠−下戸鎖−卯坂峠−小国−二又−平庭峠−江刈川−葛巻−黒森峠−吉ヶ沢(−尾呂部−沼宮内−盛岡−花巻)−中山−鹿角

2、野田−小鼻−二又−和佐羅比山−上戸鎖−安家−江川−黒森山−門−名目入−早坂峠−藪川−外山−大志田−山岸−盛岡(−花巻)−雫石−沢内

となるのだった。

道標

シルクロードに比べると、ソルトロードは地味な存在である。しかし、より生活的なもので、より必然的なものであり、絹の道は洋の東西を結ぶロマンの道とするなら、塩の道は海と山を結ぶ、切っても切れぬ血潮の道である。
塩の道には旅の安全と道の行方を刻字した石碑(ぶみ)が、必ずといってよいほど追い分に立てられている。大抵は庚申塔と道標の兼ねたものであり、その施主は牛方馬方、旅にかかわりのある人たちのけなげな道徳観に支えられた厳粛な渡世の知恵であった。

  • 右ハくじ八戸 左ハ宇部 (愛宕神社)
  • 右ハ山道 左ハ下戸鎖 (下明内)
  • 右ハ下とくさり 左ハ上とくさり (滑り沢)
  • 右ハのだ 左ハくぢ (角掛峠)
  • 右くずまき 左ハおく中山 (尾呂部不詳)
  • 右米内道 左ハ野田通 (山岸)

末尾の道標は、盛岡から遙かに野田を指さして、野田塩ベコの道を教えている。そして人なる母の水、すなわち塩を呼んでいるのである。

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